「若者は本を読まない」と言われた23歳が「思えない」未来


 最近の若者は本を読まない」、「活字離れが進んでいる」とよく言われます。私は現在23歳。23歳を若者と呼ぶかは人によりますが、確かに私の世代、少なくとも私の周りの人達はあまり本を読んでないと思います。なぜ本を読んでいないと思うのか。それは本の話で盛り上がることがほとんどないからです。昔の人は自分が読んだ本の話を友達と共有して盛り上がっていたと思います。みんなが読んでいるから僕も読もうという同調圧力によって本を読んでいたと思います。今は同調圧力というと悪い意味で使われていますが、昔の日本、少なくとも高度経済成長を成し遂げた頃までは、日本は同調圧力によって教養を学ぶことが当たり前となり、高いハードルをみんなで乗り越えることが出来たのだと思います。でもそれが今は、昨日見たyoutubeの話やTikTokの話で盛り上がっています。この娯楽過多の現代は、同調圧力で成長してきた日本にとってはかなり不利だと思います。また本以外の共通の話題によって、本を読まなくなったと仮定すると、本を読まなくなったのは今の若い世代からではないと思います。テレビや映画、ファッションなどの娯楽が急激に増えたバブル期、すなわち1980年代の若者から本を読まなくなったのではないでしょうか。そう考えてみると失われた30年などと言われるのも納得できます。今の日本には本を読まなきゃいけないという同調圧力が必要だと思います。TikTokやインスタを見てきた若者が、日本の未来を明るくするとは到底思えません。これが僕の「思えない」未来です。