学歴社会に終止符を

 

 

 9月10日の日本経済新聞に「学歴 神話に決別 促す」というタイトルの記事が掲載されていた 。その内容を簡易的に記述する。
 身につけた知識やスキルを電子的に証明する「デジタルバッジ 」。この導入を支援する一般財団法人オープンバッジ ネットワークは、このバッジが普及すれば「学歴よりも 学習歴が問われる時代」になるだろう 。と述べている。
 日本の学歴社会には私も違和感を抱く。 失われた30年とはまさにこの学歴社会によって、高学歴の学生たちが自らの学歴に甘え、大学の在学中または卒業後の勉学を怠り、結果を出せなかったことによって起きたものではないか。 大学生になぜその大学に入ったかを問えば、「偏差値が高いから」「大手に入れるから」と答える。その大学でやりたいことがあるからその大学に入る、そういう世の中の方が楽しくないか?情熱がある方が生産性も上がるのではないか?企業に入ってからも同じことが言える。日本では、「どんな仕事をしているのか」ではなく、「どの企業で働いてるのか」を重視する傾向が強いと思う 。実際に私も、ある社会人に「何の仕事をしているのですか?」 と質問したら「〇〇(大手の名前)で働いているよ。」と返され、また「何でその仕事をしているのですか?」と聞くと「大手だから」と言われたことがある。全く理解できない。その仕事に情熱がないのに、大手という理由で仕事をする人がいて良いものなのか。しかし、終身雇用制、年功序列、学歴社会 、高学歴は勝ち組、大手は勝ち組、の社会であれば、このような人が生まれるのも当然だと言える。
 また、9月10日の産経新聞、「複業のススメ」の欄で、「パーソル総合研究所の調査では、企業が、「現在の課題」だとしたシニア人材の問題は「モチベーションの低さ」(44.9%)が最多で、「パフォーマンスの低さ」( 42.9%)が続いたとある 。」
 10代後半に受けた試験に受かって有名大学に入ってしまえば、後はそのまま勝ち組のエスカレーターに乗れるような社会が、今後成長していくとは到底思えない。

参考文献
日本経済新聞(9月10日)
産経新聞(9月10日)